これぞジャパニーズハーブ、しそという食材。
「私が“しそ”と出合ったのは、もちろん日本に来てからです。フランスにはない食材ですから」 2000年に来日し、日本での生活も15年目を迎えたドミニクシェフ。しそとは日本食を通じて出合ったという。 「珍しくもあり、初めて味わった時からとても好感の持てる香りでした。」
ル・コルドン・ブルー東京校は今冬、広島酒造組合とのコラボレーションによる 「広島日本酒セミナー」を開催しました。
「チーズとワイン」といえば長年、世界中で親しまれている組み合わせですが、今回のテーマは「チーズと日本酒のペアリング」。
一見、意外なカップルですが、米、水、そして発酵過程に必要な麹菌を使って作られる日本酒は、チーズのうまみを引き出す絶好のパートナーなのです。
日本酒と言えば、和食との組み合わせが定番。しかし、「最近では高級日本酒の輸出が増え、海外では洋食などと一緒に楽しまれることが増えています」と話すのは、今回のセミナーで講師を務めたセバスチャン・ルモアンヌさん。
日本酒は製造に使われる米の種類や水質など、数々の要素によって風味・辛み・味が変化します。「この幅広さこそ、日本酒が様々な食材とマッチする理由です」とセバスチャンさんは語ります。
3回にわたり開催されたセミナーには約60人が参加し、セバスチャンさんとル・コルドン・ブルーのシェフが選んだ9種類のチーズに合わせ、相性の良い9種類の広島産の日本酒を試飲しました。
テイスティングでは、日本酒の試飲によく用いられる「唎き猪口」のほか、香りを存分に楽しめるようワイングラスも使用しました。まずはグラスに広がる香りを楽しみ、お酒を一口含んだら口の中にゆっくりと行き渡らせ、その風味を楽しみます。
日本酒の余韻が消えないうちにチーズをいただき、味の相性をチェック。
例えば、スモークチェダーのような味の強いチーズには、風味に粗さのある日本酒がよく合うそう。ほかにも、甘口の日本酒とまろやかな甘みのあるチーズの組み合わせは、互いが持つ複雑な風味や甘さの奥にある味を引き出し、デザートのように楽しめます。
日本酒は、その歴史や謎に包まれた製造工程も魅力のひとつ。書物によると、現在の日本酒の原型となる酒は8~9世紀ごろにできあがったそうです。
広島産の日本酒は軟水を使用しており、水質に合わせて地域独自の製法が開発されました。この独自製法が、クリアでうまみのある日本酒を生み出しているのです。
今回のセミナーに参加した、ル・コルドン・ブルー東京校でフランス料理コースを受講する台湾出身のピンアン・チェンさんは「日本酒がこんなに種類が多く、チーズとも合うとは知りませんでした」と話します。
普段はウイスキーをたしなむというピンアンさんは、今回のセミナーでたくさんの発見があったそうです。「日本酒の分類やテイスティングの手順、そしてどのように料理とペアリングするかを学べたことは、今後のキャリアにはもちろん、普段外食する際にも役立ちそうです」と話しました。
ピンアンさんのお気に入りのペアリングはマンステルチーズと、りんごや梨のような甘い香りを持つ「本州一 無濾過純米吟醸」。強い香りのあるチーズに、フルーティーな味わいの日本酒がよく合うそうです。
ル・コルドン・ブルーでは、東京校とパリ校で日本酒のコースとイベントを開催しています。参加のお申込み、日本酒イベントについてのご質問はこちらまで。
2019/03/28
Copyright © 2024 Le Cordon Bleu International B.V. All Rights Reserved.