インタビュー: パリ校卒業生 市田裕司
軽井沢の豊かな緑の中に佇む、開放感あふれる瀟洒な建物。店内に入れば、ショーケースには宝石のように美しいケーキや総菜、パンが並び、訪れる人の歓声を誘います。
東京校にとって第1回目となる「サロン・ド・パティスリー」が、この3月に行われました。「サロン・ド・パティスリー」は、菓子上級クラスの生徒たちによるイベント。日本校では今年から本科菓子講座がリニューアルし、日本独自の食材を使った製菓や和菓子を学ぶ授業が組み込まれるなど講座内容が一層充実しました。生徒自身ですべて計画し、主催するこのイベントも授業の一環であり、卒業に必要な課題の一つです。
このイベントでは、ミニケーキやボンボン・ショコラなど、工夫を凝らした多彩なお菓子をビュッフェ形式でゲストに提供します。伝統的なフランス菓子からモダンなデザートまで、すべて生徒達がデザインし、作り上げ、飾りつけたもの。限られた時間の中、多数のお菓子を均一な完成度と高いクオリティを保持しながら効率よく仕上げることは、生徒達にとっても挑戦でした。
製菓 はさまざまな点において非常に科学的なものです。特にチョコレートや飴細工、メレンゲなどの極めて繊細な素材を扱う場合、すべての菓子を製作から保管時まで、ベストな食感のまま、いつでも提供できる状態にしておくことは簡単ではありません。
今回のイベントのリーダーを務めたQing-qingさんに話を聞きました。
Q: どんな役割でしたか?
今回のイベントのすべてを監督する役目に選ばれました! クラスをチームに分け、レシピのアイデアを集めてシェフに提出しました。作業プランの作成や材料の発注、その上、製作中にはすべてのお菓子の品質管理も行いました。
イベント当日は、すべて滞りなく進行しているか、皆のコミュニケーションがうまくいっているか、サービスや片づけがきちんとできているか気を配り、基本的にはあらゆる場所を手伝いました。
Q: イベントはどうでしたか?
私たちはよくやったと思います! 全員がとても協力的で、クリエイティブなアイデアを出し合いました。私たちが作ったものをゲストが喜んでくれて、嬉しかったです。レシピと作り方を尋ねるゲストも沢山いたんですよ。
会場中央のクロカンビュッシュも生徒が作ったものだと知って、多くの人が驚いていました。皆さん、シェフが作ったと思ったみたいですが、これも私たちの作。実をいうと、飴細工のお花は私が作りました!
Q: 思い出に残ったことは?
イベントが終わった後、全員で祝杯をあげたんです。その時、突然シェフが私を名指しで「よくやった」と言ってくれて、皆も拍手してくれました。本当に感動しました…クラスの皆をがっかりさせなかったことが嬉しいです!
Q: この経験で成長したと思いますか?
責任を持つことに対して、さらに自信が持てるようになったと思います。問題にはすぐ対処しなくてはならないし、どうすればもっと良くなるか、常に考えなくてはいけない。この経験を通して、自分がよりプロフェッショナルになったと感じています。
学期ごとに行われる「サロン・ド・パティスリー」には、どなたでも参加できます。ぜひ参加して、生徒と彼らの食の世界への夢をサポートしてください。それはあなた自身の夢の実現にもつながるかもしれません。
2019/04/19
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