インタビュー: パリ校卒業生 市田裕司
軽井沢の豊かな緑の中に佇む、開放感あふれる瀟洒な建物。店内に入れば、ショーケースには宝石のように美しいケーキや総菜、パンが並び、訪れる人の歓声を誘います。
パン作りに悩みを抱える人々が全国から集まるパン教室「アルーチ」。作り方だけでなく、理論からしっかりと学び、共に悩みを解決するスタイルが人気で、レッスンはいつも満席です。「アルーチ」を主宰する岡本智美さんは2012年に東京校でパンディプロムを取得しました。
結婚後、独学や様々な教室に通うことでパン・菓子づくりを学んでいた岡本さん。しかし、それに飽き足りず、もっと学びたいという気持ちはどんどん強くなっていきました。やがて、お母様の「一流の先生につきなさい。せっかくならル・コルドン・ブルーがいい」という言葉にも背中を押され、東京校で学ぶことを決意します。
東京校での授業を通し「パンに対する見方、考え、学びたいこと、目標…すべてが変わりました」と岡本さん。個性豊かなシェフたちからは、ただパンの作り方を教わるのではなく、パンにまつわる文化や背景となる歴史など幅広い知識を吸収しました。それまで主婦としてコツコツとお菓子やパンを作っていたのが、ル・コルドン・ブルーに入学したことで、「まるで飛行機に乗った感じ」。視点も見える風景もスピードも何もかもが変わったと振り返ります。
「アルーチ」での岡本さんのレクチャーはとても理論的ですが、東京校での経験がなければ、今のスタイルはなかったといいます。「ル・コルドン・ブルー出身という自負が私を支えてくれる」という岡本さんには、実現したい夢がまだまだたくさん。今後の活躍からも目が離せません。
ル・コルドン・ブルーを選んでよかったことは?
シェフからは大きな影響を受けました。そんなシェフたちを卒業後にも訪ねることができ、意見を聞いたり、アドバイスをもらえたりすることは幸せですね。一緒に学んだ仲間たちを含め、素晴らしいつながりができたことは本当に心強い。ル・コルドン・ブルーを卒業したことで、人脈がグッと広がりました。
ル・コルドン・ブルーでの経験が今の仕事にどう活かされていますか?
シェフは見せ方がすごく上手なんです。正面からだけでなく、背後や横からも生地や手元を見せてくれて、「見るポイント」を教えてくれる。言葉による説明だけでなく、五感を使って様子を知ること、それが自然と身につく授業でした。そのやり方は今、私自身のレッスンで活用しています。
これからル・コルドン・ブルーで学ぼうと思っている人へメッセージをお願いします
前に進むための力をル・コルドン・ブルーがくれました。プロを目指す人だけでなく、いろんな人に通ってもらいたい。自分を磨くこと、成長させることが目的でもいいのです。年齢に関係なく、どんな人でもどんな風にでも人生を拓いていけることに気づかされます。
2018/02/06
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