東京校 「サロン・ド・パティスリー」 を初開催!
東京校にとって第1回目となる「サロン・ド・パティスリー」が、この3月に行われました。「サロン・ド・パティスリー」は、菓子上級クラスの生徒たちによるイベント。日本校では今年から本科菓子講座がリニューアルし、日本独自の食材を使った製菓や和菓子を学ぶ授業が組み込まれるなど講座内容が一層充実しました。
「皆さんの人生の目的はなんですか? 将来の夢は?」
目を輝かせ、一人ひとりに視線を合わせて質問する女性シェフ。全身からエネルギッシュなオーラと存在感が漂います。参加者の回答を聞きながら、温かく、的確に、またユーモアを交えてコメントし、聴衆の心をつかんでいきます。
8月29日(火)東京校にて、パリ校卒業生のモレーナ・レイテシェフによるセミナー「モレーナシェフのサクセスストーリー」が開催されました。現在、モレーナシェフは世界30カ国以上をまわるワールドツアー中。今回のセミナーは在日ブラジル大使館がスポンサーとなって行われました。プロジェクターを使ったレクチャー中心に、サプライズで料理のデモンストレーションも! 鮮やかな手際で作られた「トロピカルフルーツを使ったブラジル風セビーチェ3品」と「タピオカ粉のブリニ(小さなパンケーキ)」が、参加者全員にふるまわれました。
ブラジルを代表するシェフの一人であり、同時に有能な経営者であるモレーナシェフは、“食”の世界のすぐれた表現者でもあります。両親が経営するホテルで、世界中からの旅行者と交流しながら育ったモレーナシェフは、もともとは文化人類学者になりたいと思っていたとか。留学中に食と文化が密接に結びついていることを痛感し、パリで食に対する情熱に魅了されたことが、現在の道に繋がりました。今は料理を通して、故郷ブラジルを表現、発信しています。グルマン世界料理本大賞受賞作を含め、著作も多いモレーナシェフ。セミナーでは新作の紹介もありましたが、彼女の本では常に「料理と文化は切り離すことができない」ということを表しています。
軽々と国境を越え、様々な文化をしなやかに取り入れて、あらゆる場に食の可能性を見出す。モレーナシェフは、今の時代を象徴する、“食”のスペシャリストであり、まさに「サクセスストーリー」にふさわしい存在といえるでしょう。密度の濃いセミナーを参加者全員が堪能した一夕となりました。
モレーナシェフ、どうもありがとうございました!
ブラジル北部にある海沿いの町、Quadrado de Trancoso出身。両親がホテルを経営し、鍋類やハーブに囲まれて育つ。17歳でパリへ。ル・コルドン・ブルー パリ校で料理と菓子を学び、18年前卒業。17年前、自身のレストランをサンパウロの中心街に進出、いまや5店舗に。2005年、フランス「ブラジルの年」に、パリのバスティーユ広場で開催された招待客500名のカクテルパーティを担当。
現在、80名の料理人含む250名の従業員を擁するサグラド・グループを経営し、レストラン、ケータリング、料理学校等を展開。大都市サンパウロにおける最も卓越したシェフの一人であり、彼女の料理は常にブラジルとブラジル独特の食材への敬意に満ちている。
著書は8冊あり、そのひとつ“Brazil Rhythms and Recipes Hardcover (2006)”のフランス語版“Sons et Saveurs”は、グルマン世界料理本大賞のInnovative部門で最優秀賞に選ばれている。
2017/09/04
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